インド占星術について
インド占星術とは
サンスクリット語(*1)でジョーティッシュと呼ばれ、“光の知識”という意味です。
インドの英知、ヴェーダの科学の部門の一つです。
インド占星術の起源は正確にはわかっていませんが、5000年前に初めて古代ヴェーダ文献
『パラーシャラ・ホーラ・シャストラ』に記されました。
インドの賢者たちが深い瞑想状態の中で直接、神の啓示を受けて与えられたものであると
言われています。
(*1)サンスクリット語:インドの公用語の一つ、古典言語
そもそも占星術とは
「人がこの世に生まれたとき、どこの星座にどの惑星があったか」で占います。
つまり人が生まれた瞬間の、まさに生まれた場所での天体の配置図を「出生図」といいます。
この出生図に込められた意味を読み解くことで、恋愛、結婚、仕事、性格、家族、学びなど、
さまざまな局面でのその人の特徴、さらに人生における使命などもわかります。
インド占星術と西洋占星術ではどう違うのか
インド占星術と西洋占星術は、どちらも天体の動きに基づいて個人の性格や運命を解釈する占術ですが、いくつかの重要な違いがあります。
**1. 星座の基準点の違い**
* **西洋占星術:**
春分点を基準とした『トロピカル方式』を採用。
実際の星座の位置とは約24度のずれがあります。
* **インド占星術:**
春分点の移動を考慮した『サイデリアル方式』を採用。
実際の星座の位置とほぼ一致しています。
このため、同じ誕生日の人でも、
西洋占星術とインド占星術では星座が約80%の確率で一つずれます。
例えば、西洋占星術では『天秤座』の場合、
インド占星術では『乙女座』のケースが多いのです。
**2. 重視する天体の違い**
* **西洋占星術:**
太陽を中心に、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の
10天体を主に使用します。
* **インド占星術:**
月を中心に、太陽、水星、金星、火星、木星、土星に加え、
月の交点であるラーフとケートゥの計9天体を主に使用します。
**3. 解釈の違い**
* **西洋占星術:**
個人の性格、才能、可能性、未来予測などを中心に解釈します。
* **インド占星術:**
前世のカルマ、魂の成長、人生の目的などを中心に、
より精神的な側面を重視します。
また、具体的な時期予測にも力を入れています。
**4. その他の違い**
* **インド占星術:**
27の月宿(ナクシャトラ)や、惑星の周期に基づくダシャーシステム(人生の年表)など、
独自の概念や技法が多く存在します。
* **西洋占星術:**
アスペクト(天体同士の角度)やハウスシステムなど、
様々な技法や解釈が存在し、流派によって違いがあります。
**まとめ**
西洋占星術とインド占星術は、どちらも天体の動きに基づいていますが、
星座の基準点、重視する天体、解釈の重視する点など、多くの違いがあります。
どちらが良い悪いではなく、それぞれの占術が持つ特徴を理解し、
自分に合った占術を選ぶことが大切です。
**さらに詳しく知りたい場合は**
* 西洋占星術とインド占星術に関する書籍を読む
* 西洋占星術とインド占星術の講座に参加する
など、様々な方法で知識を深めることができます。